泉岳寺にある会計事務所のブログ

税金や労務にまつわる法改正についておしらせします。

厚生年金の引き上げが終わり、保険料率18.3%へ

平成29年9月分から、厚生年金保険料率が変わりました。

平成16年10月の13.934%から

毎年引き上げられ、今年、18.3%でもって引き上げ終了とのことです。

 

13年間かけて引き上げられたんですね。

 

仮に給与が20万円なら、事業主と折半負担だとして、労働者負担分は

平成16年なら13,934円

今年は18,300円。

・・・毎月4,000円以上違いますね。

 

上がっているなとは思っていましたが、

計算してみると、より実感がわきますね、、、

 

さて、当月の厚生年金の保険料(健康保険料も)は

翌月の給与から控除できるとされているので

 

事業所に勤めている被保険者の場合

今月の10月分給与から、改定された保険料が

控除されることとなります。

 

また、7月1日時点で勤めている主な被保険者は、

定時改定が行われ、

給与の額によって保険料額の等級が見直されています。

 

厚生年金はほとんどの被保険者が、

給与額の変更があった被保険者は健康保険も含め、

保険料額が変わることとなると思いますので

 

10月の給与明細はよく確認したいですね。

育児・介護休業法が改正されました

101日より、改正育児・介護休業法が施行されました。

今回の改正は育児休業についてで、

 

・子が最長2歳に達するまで取得可能

・個別周知の努力義務

・育児に関する目的で利用できる休暇制度を設けることの努力義務

 

以上が新たに設置されました。

 

特に注目すべき改正点は、

子が2歳になるまで育児休業がとれるようになった

というところです。

 

基本的には1歳までなのですが、待機児童の問題をふまえ、

保育園に入園できなかった場合、育児休業を延長できます。

 

これまでは16ヶ月まで延長できるという法律だったところ、

子の生まれ月による不公平をなくすため(保育園は主に4月入園のため)、

2歳までとなりました。

 

さて、ここで育児・介護休業法がそもそもどういうものか

なのですが

「労働者の申し出により、労務提供義務を消滅できる」というものです。

 

使用者と労働者の間には労務提供義務というのがありますが

申し出ればそれを一定期間消滅できると、法律で決めてあるのですね。

原則、使用者はそれを拒むことができません。

 

ただその間、賃金についてのきまりは特になく、

使用者は特段賃金を払わなくてもよいです。

 

労働者の育児休業中の経済的援助、また職業の継続の援助のためには

雇用保険法より、「育児休業給付」があり、

規定を満たせばその給付が受けられます。

 

こちらも、今回の法改正に伴って、

最長2年まで給付が受けられるようになりました。

 

最低賃金が引き上げられました(2)

前回に引き続き、最低賃金の引き上げについてです。

 

cpamoriya.hatenablog.com

 

最低賃金は、地域ごとに違い、

一番高いのが東京で958円、低いところで737円と

1時間当たり221円も差があります。

 

これを月に換算すると、フルタイムで働いたとして

3万円以上の違いになります。

 

さて、この差は経済実態に応じて、ということになっていますが

 

実は1ヶ月の生活に必要な金額は、地域ごとに差がない

という話があるそうです。

 

よく、都市部と地方とでは、物価水準が違うと聞きますが

 

例えばコンビ二の商品の値段は、全国みんな一緒ですし、

車のガソリン代や維持費、冷暖房費、などは地方の方が

かかっているという統計があるそうで

 

1か月分を合計するとむしろ、地方の方が生活費は高いとか

 

そうすると、最低賃金は都市部の方が高くて、地方が低いというのは

生活を維持する水準としての違いだといえるのか・・・

 

企業でも勤務する地域によって、地域手当があったりしますが

あれも、最低賃金の水準の違いをふまえたもので、

都市部の場合に手当がつくということもあります。

 

例えば都市部から地方に勤務地が変わって

それまでの地域手当がなくなったら

かかる生活費は変わらないのに

賃金だけ減ってしまうということになるので

がっかりしますね・・・。

最低賃金が引き上げられました(1)

10月から、地域ごとに順次、最低賃金が改定されました。

 

最低賃金は、使用者が労働者に払わなければならない、

時間あたりの最低額を定めたものです。

https://pc.saiteichingin.info/厚生労働省の特設サイトはこちら)

 

ただこの最低賃金は、

・労働者にとっては低すぎる水準といわれ、

・使用者にとっては負担となる水準といわれております。

 

 

というのも、最低賃金の全国平均は848円となりましたが、

仮にこの水準で法定労働時間働いても、年収は200万円に届きません。

 

最低賃金はそもそも、健康で文化的な生活を送れる水準、ということで

定められているわけですが、この金額で、労働者が明るい将来を描けるのか、

というのが、最低賃金が低いという意見です。

 

一方で使用者にとっては、好況感が鈍いのに

最低賃金ばかり先行して上がっていくという感覚があります。

 

ここ5年間で平均約100円引き上げられており、

これは中小企業にとっては特に、負担となっています。

 

 

あちらを立てればこちらが立たず・・・

 

 

海外では、企業別産業別の労働組合の組織率が高く、

賃金について労働者側から使用者に交渉することもあるようですが

日本は組織率が低く、海外ほど活発でないので

法律が、最低賃金を定める役割を果たしています。

 

特定(産業別)最低賃金というのは日本にもありますが、

個々に定めることは、ひとつの手段となるでしょうか。

 

次回につづきます。

 

cpamoriya.hatenablog.com